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ケアマネ試験の解答速報の正しい見方と、自己採点で合否が確定しない理由

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監修者

名前 / Name  
大石 智之

実績 / Achievements
介護・福祉業界に入り、現場のホームヘルパーとして介護の実務経験を積む。

その後、デイサービスの立ち上げおよび責任者、訪問介護事業所の立ち上げおよび責任者、福祉用具貸与事業所の責任者を歴任。

さらに、居宅介護支援・訪問介護・福祉用具・デイサービスの各事業を統括する責任者として、介護事業の運営・マネジメントに携わる。

約7年間の勤務を経て独立し、居宅介護支援事業と福祉用具事業を柱として株式会社ログを設立。

設立後は地域に根ざした介護・福祉サービスの展開を進め、現在は居宅介護支援事業所10事業所を中心に、複数の介護・福祉事業の経営・運営を行っている。

現場の介護職から事業所の立ち上げ、管理・統括、そして経営まで、介護・福祉事業に幅広く携わっている。

試験が終わった直後、真っ先に探すのが解答速報です。ただし速報で自己採点しても、合否は確定しません。ケアマネ試験の合格基準はその年の難易度で補正され、しかも2つの分野それぞれで基準に達する必要があるためです。この記事では、速報の正しい扱い方と、正式な正答番号がいつ出るのか、自己採点後にやるべきことを整理します。

※本記事の内容は2026年8月時点の公表資料に基づいています。


解答速報は「公式の正答」ではない

まず前提として、速報がどういう位置づけのものかを理解しておく必要があります。ここを誤解すると、根拠のない一喜一憂をすることになります。

正式な正答番号は都道府県が公表する

ケアマネ試験の試験問題と合格基準は、介護保険法第69条の11第1項に規定する登録試験問題作成機関である公益財団法人社会福祉振興・試験センターが作成・決定しており、各都道府県共通の問題および基準となっています。

そしてその正答番号と合格基準は、合格発表にあわせて都道府県が公表します。たとえば東京都は、正答番号および合格基準を公表するとともに、試験問題そのものもPDFで公開しています。試験直後に各社が出す解答速報は、この公式発表とは別物です。

出典:東京都福祉局「令和7年度(第28回)東京都介護支援専門員実務研修受講試験に係る正答番号及び合格基準の公表について」https://www.fukushi.metro.tokyo.lg.jp/kourei/shikaku/r7_seitoukijyun

速報は各社の独自見解にすぎない

解答速報は、試験問題を分析した各社が独自の見解として公開しているものです。作成主体が異なる以上、公式の正答と食い違う可能性は常にあります。

複数の速報を見比べると、一部の設問で解答が割れていることに気づくはずです。判断が分かれる設問がある年ほど、速報だけで合否を判断する危険性は高くなります。

出題訂正や採点除外の可能性もある

公式発表までのあいだに、設問そのものの取り扱いが変わる可能性も残ります。速報段階の自己採点はあくまで目安であり、確定した点数ではありません。

「速報で計算したら基準ぎりぎりだった」という状況で結果を待つのはつらいものですが、この段階で確定できることは多くない、と割り切ったほうが精神的にも健全です。


自己採点しても合否が確定しない仕組み

速報が正確だったとしても、点数から合否を逆算することはできません。この試験特有の合格基準の設計が理由です。

合格基準は「その年の難易度」で補正される

合格基準は、介護支援分野、保健医療福祉サービス分野ごとに正答率70%を基準とし、問題の難易度で補正して設定されます。つまり固定の点数ではなく、その年の出題内容によって上下します。

「何点取れば合格」という数字が事前に決まっていない以上、自己採点の結果を過去の基準に当てはめても、確実なことは言えません。難しい年であれば基準が下がる可能性があり、その逆もあり得ます。

出典:東京都福祉局「令和7年度(第28回)東京都介護支援専門員実務研修受講試験に係る正答番号及び合格基準の公表について」https://www.fukushi.metro.tokyo.lg.jp/kourei/shikaku/r7_seitoukijyun

2つの分野それぞれで基準に達する必要がある

もう一つ重要なのが判定方法です。介護支援分野と保健医療福祉サービス分野のそれぞれの得点が合格基準に達している者を合格とすると定められています。

総合点で計算して安心してしまうのは危険です。合計が高くても、片方の分野が基準に届かなければ不合格になります。自己採点する際は、必ず分野ごとに得点を分けて計算してください。

出典:東京都福祉局「令和7年度(第28回)東京都介護支援専門員実務研修受講試験に係る正答番号及び合格基準の公表について」https://www.fukushi.metro.tokyo.lg.jp/kourei/shikaku/r7_seitoukijyun

合格率は年によって大きく振れている

補正が実際にどれだけ結果を動かすかは、合格率の推移に表れています。直近の第28回(令和7年度)は受験者50,601人に対し合格者12,961人で合格率25.6%でしたが、前年の第27回は53,699人に対し17,228人で32.1%でした。1年で6.5ポイントの差があります。

さらにさかのぼると、第21回(平成30年度)は10.1%、第1回(平成10年度)は44.1%です。「去年の基準ならこうだった」という推測が当てにならないことは、この振れ幅が示しています。

出典:厚生労働省「第28回介護支援専門員実務研修受講試験の実施状況について」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000187425_00013.html


第29回試験と発表のスケジュール

いつ何が分かるのかを把握しておけば、待つあいだの過ごし方も変わります。直近の日程を確認します。

試験日は2026年10月11日

第29回介護支援専門員実務研修受講試験は、2026年10月11日(日)に実施されます。ケアマネ試験は例年10月の日曜日に全国一斉で行われており、問題も基準も都道府県共通です。

なお申込受付はすでに終了しています。これから受験を考えている人が目指すのは2027年(第30回)試験になります。

出典:大阪府「第29回大阪府介護支援専門員実務研修受講試験のお知らせ」https://www.pref.osaka.lg.jp/o090100/kaigoshien/care/shiken03.html

合否の通知は11月下旬

試験日から合格発表までは1か月半程度あります。合否は11月下旬に通知されるのが一般的で、都道府県ごとに発表の方法や日程が定められています。

この間に確定した情報を得る手段はありません。自分の受験地の発表日を試験前に確認しておくと、待つあいだの見通しが立ちます。

正答番号と合格基準は発表とあわせて公表される

合格発表にあわせて、正答番号と合格基準が公表されます。ここではじめて、自分の得点と基準を正確に突き合わせることができます。

不合格だった場合も、この公表内容は翌年の対策に直結します。どちらの分野が基準に届かなかったのかを確認すれば、次にどこへ時間を配分すべきかが明確になります。公表資料は結果を知るためだけでなく、次の一年の設計図として使えます。

出典:東京都福祉局「令和7年度(第28回)東京都介護支援専門員実務研修受講試験に係る正答番号及び合格基準の公表について」https://www.fukushi.metro.tokyo.lg.jp/kourei/shikaku/r7_seitoukijyun


自己採点したあとにやるべきこと

結果が確定しないからこそ、待つ時間の使い方が結果を左右します。取るべき行動を整理します。

分野ごとの得点を必ず記録する

自己採点は総合点ではなく、介護支援分野と保健医療福祉サービス分野に分けて記録してください。合否判定が分野ごとに行われる以上、この分け方でしか自分の位置は測れません。

そして自信のなかった設問には印を付けておきましょう。正答番号が公表されたときに突き合わせれば、たまたま当たったのか理解して選べたのかが分かります。この差が翌年の対策の精度を大きく変えます。

ボーダー付近なら合格後の準備を並行する

自己採点が基準の近辺だった場合、結果を待つあいだに合格後の準備を進めておくのが合理的です。合格しただけでは働けず、都道府県が実施する介護支援専門員実務研修(87時間以上)を修了し、資格登録を経て介護支援専門員証の交付を受ける必要があります。

研修は講義と演習で構成され、平日日中の日程が組まれることも多いため、勤務先との調整が必要です。合格発表から研修開始まで時間の余裕は多くありません。「合格していたら」の準備を先に進めておけば、発表後の動きが確実に速くなります。

出典:厚生労働省「社会保障審議会 介護保険部会(第127回)資料2 地域包括ケアシステムの深化(相談支援の在り方)」https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001586130.pdf

手応えが悪くても、その日のうちに諦めない

合格基準が補正される以上、体感の難しさは他の受験者にも共通しています。難しいと感じた年ほど基準が下がる可能性があり、速報段階の自己採点で結論を出すのは早すぎます。

問題冊子は必ず持ち帰り、記憶が新しいうちに自分の解答を控えておいてください。これがないと自己採点も、翌年に向けた振り返りもできません。結果がどちらであっても、この一手間が次につながります。


ケアマネの解答速報についてよくある質問

自己採点をめぐって迷いやすい点をまとめました。

解答速報は公式のものですか?

公式ではありません。正答番号と合格基準は合格発表にあわせて都道府県が公表します。試験問題と合格基準は登録試験問題作成機関である公益財団法人社会福祉振興・試験センターが作成・決定しており、各都道府県共通です。

自己採点で何点取れば合格ですか?

固定の合格点はありません。介護支援分野と保健医療福祉サービス分野それぞれについて正答率70%を基準とし、問題の難易度で補正して設定されます。

総合点が高ければ合格できますか?

できません。2つの分野それぞれの得点が合格基準に達している必要があります。片方が届かなければ、合計が高くても不合格です。

正式な正答番号はいつ分かりますか?

合格発表にあわせて公表されます。第29回試験は2026年10月11日実施で、合否は11月下旬に通知されるのが一般的です。

手応えが悪かったら不合格でしょうか?

合格基準はその年の問題の難易度で補正されます。難しく感じた年は他の受験者も同様であり、速報段階の自己採点だけで結論を出すのは早計です。

不合格だった場合、公表資料は役に立ちますか?

役立ちます。正答番号と合格基準が公表されるため、どちらの分野が基準に届かなかったかを確認できます。翌年の学習配分を決める材料になります。


ケアマネの解答速報についてのまとめ

解答速報は各社の独自見解であり、公式の正答ではありません。正答番号と合格基準は合格発表にあわせて都道府県が公表します。合格基準はその年の難易度で補正され、しかも2つの分野それぞれで達する必要があるため、自己採点で合否を確定させることはできません。自己採点は必ず分野別に記録し、ボーダー付近なら合格後の研修の準備を並行して進めておきましょう。も定着が進みます。備も含めた逆算が欠かせません。


執筆者
ケアマネクスト編集部
ケアマネクスト編集部
ケアマネとして働く方のキャリアの「次」と、事業所のこれからの「次」。
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