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50代・未経験からケアマネになれる?年齢より先に確認したい受験資格と、働き始めるまでの道のり

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監修者

名前 / Name  
大石 智之

実績 / Achievements
介護・福祉業界に入り、現場のホームヘルパーとして介護の実務経験を積む。

その後、デイサービスの立ち上げおよび責任者、訪問介護事業所の立ち上げおよび責任者、福祉用具貸与事業所の責任者を歴任。

さらに、居宅介護支援・訪問介護・福祉用具・デイサービスの各事業を統括する責任者として、介護事業の運営・マネジメントに携わる。

約7年間の勤務を経て独立し、居宅介護支援事業と福祉用具事業を柱として株式会社ログを設立。

設立後は地域に根ざした介護・福祉サービスの展開を進め、現在は居宅介護支援事業所10事業所を中心に、複数の介護・福祉事業の経営・運営を行っている。

現場の介護職から事業所の立ち上げ、管理・統括、そして経営まで、介護・福祉事業に幅広く携わっている。

「50代から未経験でケアマネを目指すのは遅いのでは」と迷っていませんか。ケアマネの資格試験に年齢の上限はなく、実際にケアマネとして働く人の平均年齢は50代です。ただし、何をもって「未経験」とするかによって、必要な準備と期間は大きく変わります。この記事では、国のデータをもとに50代の立ち位置を確認したうえで、状況別の道のり、費用と期間、採用されて長く働くためのポイントを解説します。


目次
  1. 50代・未経験でもケアマネを目指せる理由
  2. 「未経験」のタイプ別に見る、ケアマネになるまでの道のり
  3. ケアマネになるまでにかかる費用と期間
  4. 50代・未経験で採用され、長く働くためのポイント
  5. ケアマネ・未経験・50代についてのよくある質問
  6. ケアマネ・未経験・50代についてのまとめ

50代・未経験でもケアマネを目指せる理由

年齢が気になって一歩を踏み出せない方は、まず「制度」と「現場の年齢層」の2つの事実を知っておきましょう。ここでは、受験資格の考え方と、国の統計から見たケアマネの年齢や求人の状況を紹介します。

受験資格に年齢の条件はない

ケアマネになるための介護支援専門員実務研修受講試験の受験資格は、医師、看護師、介護福祉士、社会福祉士などの法定資格に基づく業務、または生活相談員などの相談援助業務に、通算5年以上かつ900日以上従事していることです。条件は資格と実務経験であり、年齢の上限は設けられていません。 (出典:茨城県「令和8年度 介護支援専門員各種研修等日程一覧(予定)」https://www.pref.ibaraki.jp/hokenfukushi/chiiki/ninchi/documents/r8nittei_0611.pdf )

ケアマネの平均年齢は53.1歳

厚生労働省の職業情報提供サイトによると、令和7年賃金構造基本統計調査をもとにしたケアマネの平均年齢は53.1歳です。50代は、ケアマネの世界では中心的な年齢層だといえます。 (出典:厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「介護支援専門員/ケアマネジャー」https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/132 )

求人は多く、人手が足りていない

同じサイトでは、令和7年度のケアマネのハローワークにおける有効求人倍率は6.13倍と示されています。求職者1人に対して6件以上の求人がある計算で、年齢よりも「ケアマネとして働けるかどうか」が重視されやすい状況です。

50代の経験はケアマネの仕事で強みになる

ケアマネの仕事は、利用者や家族の話を聞き、医療機関やサービス事業所と調整しながら生活を支える仕事です。長年の介護や医療の現場経験、職場での人間関係の調整、自身や家族の介護経験などは、利用者の気持ちを理解し、関係者と信頼関係を築くうえでそのまま役立ちます。年齢を重ねていることは、利用者や家族にとって話しやすさにつながる場合もあります。


「未経験」のタイプ別に見る、ケアマネになるまでの道のり

一口に「未経験」といっても、資格は持っているがケアマネ業務が未経験の人と、介護の仕事そのものが未経験の人では、スタート地点がまったく違います。自分がどのタイプに当てはまるかを確認しましょう。

タイプ1:ケアマネ資格はあるが、実務は未経験

試験に合格して実務研修を修了し、介護支援専門員として登録している方は、すぐに求人へ応募できます。応募時には、同行訪問やケース相談などの教育体制がある事業所を選ぶことが大切です。なお、試験に合格したものの実務研修を受けていない場合は、先に実務研修を修了する必要があります。

タイプ2:基礎資格と実務経験の条件を満たしている

介護福祉士や看護師などの資格を持ち、その資格に基づく業務に通算5年以上かつ900日以上従事している方は、次の試験を受験できます。50代で介護や医療の現場経験が長い方の多くは、このタイプです。現場での経験は、アセスメントやサービス調整でそのまま強みになります。

タイプ3:資格はあるが、実務経験の年数が足りない

資格は持っているものの従事期間が足りない場合は、今の職場で経験を積みながら受験時期を計画しましょう。実務経験には、資格の登録日以降に要援護者へ直接援助を行った期間だけが算入されます。事務や営業など直接援助ではない期間は含まれないため、勤務先で証明してもらえる期間を早めに確認しておくと安心です。

実務経験証明書は早めに依頼する

受験の申込みには、勤務先が発行する実務経験証明書が必要です。過去に勤めていた職場の期間を合算する場合は、退職した法人に証明を依頼しなければなりません。法人の統合や閉鎖で証明の依頼先が分からなくなることもあるため、受験を決めたら早めに連絡を取っておきましょう。

タイプ4:介護・福祉・医療の仕事自体が未経験

介護や福祉の資格も実務経験もない場合は、まず介護職などとして働きながら基礎となる資格を取得し、その後に必要な実務経験を積むことになります。長期の計画になるため、ケアマネを最終目標にしつつ、介護職として働く期間そのものにやりがいや収入の見通しを持てるかを考えておくことが大切です。

受験資格は見直しの議論が進んでいる

国では受験資格の見直しが検討されています。厚生労働省が社会保障審議会介護保険部会に示した資料では、受験対象となる国家資格に診療放射線技師、臨床検査技師、臨床工学技士、救急救命士、公認心理師の5職種を追加する案と、必要な実務経験年数を現行の5年から3年に見直す方向性が示されました。 (出典:厚生労働省「社会保障審議会 介護保険部会(第127回)資料2 地域包括ケアシステムの深化(相談支援の在り方)」https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001586130.pdf )

ただし、変更がいつの試験から適用されるかは、都道府県が公表する受験案内で確認する必要があります。受験を考えている方は、申込みの時期に最新の案内を必ず確認しましょう。


ケアマネになるまでにかかる費用と期間

50代からの挑戦では、「いつから働けるのか」「いくらかかるのか」を具体的に把握しておくことが、家族への説明や生活設計にも役立ちます。ここでは、試験から登録までの流れと費用の目安を紹介します。

試験から実務研修までの流れ

試験は毎年10月に行われ、合格すると実務研修を受講します。茨城県の令和8年度の予定では、試験日が2026年10月11日、実務研修は2026年12月から2027年4月にかけて、17日間程度(87時間以上)実施される計画です。研修を修了した後、都道府県に登録し、介護支援専門員証の交付を受けて働けるようになります。

試験の申込みから働き始めるまでは1年以上の計画で

受験の申込みは都道府県によって例年5月から7月ごろに行われ、10月の試験、11月の合格発表、冬から春にかけての実務研修を経て、登録手続きへと進みます。申込みの準備から数えると、ケアマネとして働き始めるまでに1年以上かかると考えておくと、生活や仕事の計画を立てやすくなります。

受験手数料と研修の受講料の目安

同じ茨城県の資料では、受験手数料は9,400円、実務研修の受講料は62,000円(予定)とされています。これに加えて、テキスト代や研修会場までの交通費がかかります。金額は都道府県によって異なるため、受験地の案内で確認しましょう。

合格率は約4人に1人

第28回(2025年度)試験の受験者数は50,601人、合格者数は12,961人で、合格率は25.6%でした。働きながら合格を目指す場合は、半年以上前から計画的に学習を進めるのが現実的です。

50代の学習は「量」より「続け方」を工夫する

仕事や家庭の事情を抱えながらの受験では、まとまった勉強時間を確保するのは簡単ではありません。通勤時間や休憩時間に一問一答を解く、休日に過去問を1回分解くなど、生活の中に学習の時間を組み込む工夫が大切です。これまでの現場経験と結びつけて覚えると、制度や疾患の知識も定着しやすくなります。 (出典:厚生労働省「第28回介護支援専門員実務研修受講試験の実施状況について」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000187425_00013.html )


50代・未経験で採用され、長く働くためのポイント

資格を取った後に大切なのは、採用されることと、無理なく長く続けられる職場を選ぶことです。50代ならではの強みの伝え方と、職場選びで確認したい条件を紹介します。

定年と再雇用の制度を確認する

50代で入職する場合、定年までの年数が気になるところです。定年の年齢、定年後の再雇用や嘱託としての働き方、実際に60代で働いているケアマネがいるかを面接で確認しましょう。長く働ける見通しが立つ職場ほど、未経験者の育成にも前向きな傾向があります。

体力面の不安は訪問手段と担当エリアで確認する

居宅介護支援事業所のケアマネは、利用者宅への訪問が欠かせません。社用車があるのか自転車での訪問が中心なのか、担当エリアの広さはどれくらいか、直行直帰が認められているかによって、体への負担は大きく変わります。体力に不安がある場合は、訪問のない施設ケアマネも選択肢に入れて検討しましょう。

教育体制がある職場を選ぶ

未経験の場合、最初の数か月は先輩ケアマネとの同行訪問や、ケアプランの確認を受けながら仕事を覚えます。「最初は何件から担当するのか」「困ったときに相談できる人は誰か」を具体的に質問し、ひとりで抱え込まずに済む体制かを見極めましょう。

パソコン操作への不安は正直に、前向きに伝える

ケアマネの仕事では、介護ソフトへの記録や給付管理でパソコンを使います。操作に自信がなくても、「今の職場ではこのソフトで記録している」「教われば覚える意欲がある」と伝えることで、採用側の不安を和らげられます。

志望動機は「人生経験をどう活かすか」で語る

「現場の仕事が体力的につらいから」という理由だけでは、採用側に意欲が伝わりにくくなります。利用者や家族の気持ちに寄り添ってきた経験や、自身の親の介護経験など、50代だからこそ持っている視点をどのように支援に活かしたいかを言葉にしておきましょう。

常勤にこだわらない働き方も視野に入れる

体力や家庭の事情によっては、非常勤や短時間勤務から始めるのも一つの方法です。担当件数を抑えて経験を積み、慣れてから常勤に切り替える働き方を相談できる職場もあります。


ケアマネ・未経験・50代についてのよくある質問

Q. 50代で初めてケアマネ試験を受けても合格できますか?

合格できます。試験の合否は年齢ではなく得点で決まります。介護や医療の現場経験が長い方は、事例問題などで経験を活かせる場面もあります。働きながらでも続けられる学習計画を早めに立てることが大切です。

Q. 資格を取ってから何歳まで働けますか?

法律上の年齢の上限はなく、勤務先の定年や再雇用の制度によって変わります。ケアマネの平均年齢が50代であることからも、60代以降も働き続ける人は珍しくありません。応募時に定年後の働き方を確認しておきましょう。

Q. 介護の仕事がまったく未経験でもケアマネになれますか?

なれますが、長い期間が必要です。まず介護職などとして働きながら基礎となる資格を取り、受験資格に必要な実務経験を積む必要があります。ケアマネを目標にしつつ、介護の仕事そのものに向き合う期間として計画しましょう。

Q. ケアマネ業務が未経験でも応募できる求人はありますか?

あります。資格を持っていれば、業務未経験でも応募できる求人は少なくありません。同行訪問などの教育体制が整っているか、最初に担当する件数の目安はどれくらいかを確認して選びましょう。

Q. 受験資格はこれから変わりますか?

国で受験資格の見直しについて議論が行われています。対象となる年度や具体的な要件は、受験地の都道府県が公表する受験案内で確認してください。


ケアマネ・未経験・50代についてのまとめ

ケアマネの受験資格に年齢の上限はなく、平均年齢は53.1歳と50代が中心の職種です。ただし、資格や実務経験の有無によって、ケアマネになるまでの道のりは大きく異なります。自分のタイプを確認し、試験から登録までの期間と費用を把握したうえで、定年後の働き方や教育体制まで見据えて職場を選ぶことが、50代から長く活躍するための近道です。てください。


執筆者
ケアマネクスト編集部
ケアマネクスト編集部
ケアマネとして働く方のキャリアの「次」と、事業所のこれからの「次」。
その両方の後押しになるよう、試験や制度、働き方、事業承継の情報をお届けしています。
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